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百貨店業界の動向と展望

(2024/08/30更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■百貨店の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図

■業界の概要

購買チャネル多様化やコロナ禍を経て、業界再編が進む

百貨店は、主要都市中心に展開する全国展開型百貨店と、地方都市を拠点とする地方百貨店とに大別される。

購買チャネルの多様化や人口減少で市場縮小が続く中、業界内では合従連衡が続いており、日本百貨店協会の加盟店舗数もピーク時の1999年末の311店から、2024年8月時点では166店に減少している。

2006年にそごうと西武百貨店がセブン&アイホールディングス(7&i)傘下へ入り、両社は2009年に合併後はそごう・西武として展開。2007年には大丸と松坂屋ホールディングスが統合してJ.フロントリテイリング(JFR)が発足した。

2008年には三越と伊勢丹が統合し三越伊勢丹ホールディングスが発足したほか、同年にはエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の阪急と阪神両百貨店の合併が実現した。

2009年2月には髙島屋とH2Oが資本提携、翌年3月には業務提携したほか、2016年にはH2Oが7&iと業務提携に合意していた。

しかし、その後髙島屋とH2Oが2022年11月に資本提携を解消、同年にはH2Oと7&iが業務提携を事実上解消した。2023年9月には7&i が、紆余曲折を経てそごう・西武の全株式を米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループへ譲渡するなど、業界再編が続く。

近年は、都市部の再開発にともなう旗艦店舗の建て替えや大規模リニューアルが進む一方で、不採算店舗や地方百貨店の閉店が続き、市場の二極化が進んでいる。

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