■業界の概要
■市場の動向と展望
■造船業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
海上荷動量の増加が続き船腹量も拡大する中、2008年金融危機前の受注案件がほぼ竣工し、世界の新造船の竣工量は2011年の約1億総トンをピークに、2023年はその3分の2程度の6480万総トンまで減少。
供給能力過剰が続いたことによる船価の低水準に加えて、鋼材価格や人件費の上昇などにより業界各社は厳しい経営環境にさらされている。そのような中、造船竣工量で世界シェア1位となった中国(50.9%)、2位の韓国(28.2%)、3位の日本(15.3%)では生き残りをかけた企業間の経営統合が進行している。
海運業界も人手不足の課題を抱えており、その解決策として自動運搬船の実用化に向けた取り組みが加速している。日本財団が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」は、2040年に内航船の50%が無人運行船なることを目指す。同プロジェクトの「無人運航船の社会実装に向けた技術開発助成プログラム」には、海運・造船・船用メーカーや情報通信など国内51社で構成するコンソーシアム「DFFAS+」が参加。無人運航船技術の2025年の本格的な実用化に向け、実証実験も進んでいる。