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産業機械業界の動向と展望

(2024/08/29更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■産業機械製造業の業績動向
■産業機械卸売業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図

■業界の概要

企業の設備投資が業況を左右

産業機械とは各産業分野の工場や事業所において使われる設備機械のことで、大型機械、動力伝導装置、環境装置などの専門機械を指す。具体的な機種としてはボイラー・原動機(エンジン・タービン)、化学機械、タンク、プラスチック加工機械、ポンプ、変速機、冷凍機械などがある。建設機械工作機械も広義の産業機械であるが、それぞれ市場が大きいことから、別業界として掲載する。

多品種少量生産の典型的な受注産業で、需要は企業の設備投資意欲に大きく依存する。そのため業況は、国内外の景気動向に左右されやすい。

参入企業には、造船・重機械・鉄鋼などと兼業する大手メーカーと、特定分野に特化した専門装置を扱う専業メーカーが混在する。後者にはその分野で世界トップレベルの企業も多く、国際競争力は高い。国内市場が成熟する中、各社は海外展開を強化している。

政府による総合経済対策の推進に期待

日本政府は、2022年10月に財政支出39兆円、事業規模71.6兆円程度の総合経済対策を閣議決定した。成長のための投資と改革では、グリーンやデジタルなどの非連続的なイノベーションで社会課題を解決し、それを成長のエンジンとする「新しい資本主義」実現を目指す。

内閣府の「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2024年改訂版」では、脱炭素電源・系統整備、web3やポスト5G、6Gの実現、AIの開発・利活用の促進、最先端半導体の国産化などに向けた投資の推進が掲げられており、こうした動きが産業機械業界の追い風となることが期待される。

脱炭素、省人化、AI活用がポイントに

脱炭素社会の実現に向け、より効率的な発電装置や、再生可能エネルギーを有効活用するための送・配電網の必要性が高まっている。そのような中、重電機器(発・送・変電装置)メーカーの果たす役割が大きくなっている。

人手不足・人件費高騰を受けた、産業用ロボットによる製造現場の省人化ニーズも旺盛。近年はAIによって自動化できる業務範囲が拡大している。

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