■業界の概要
■市場の動向と展望
■土木工事業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
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土木工事は、社会インフラ整備や災害防止のための公共的な構造物を造成する。代表例としては道路やトンネル、空港、鉄道、橋梁、ダムなどの建設や、鉄道、河川、上下水道、湾岸などの工事が挙げられる。
国内の土木投資額は、元請け受注高の約7割が政府・公共機関からのものとなっており、公共工事への依存度が高い業界構造である。
高度成長期に整備されたインフラ設備は、建設後50年以上を経過し老朽化が進んでいる。今後はその更新工事や、維持管理工事の需要が安定的に見込まれる。
また近年は、地球規模での気候変動により、自然災害による被害が増加している。とくに記録的大雨による被害が目立つことから、堤防の補強や川底の掘削、ダムのかさ上げといった治水インフラの強化が進められている。また、住宅・インフラ・交通機関への浸水防止といった減災対策による被害管理も重要視されており、こうした風水害対策事業が拡大している。
建設業の就業者数は483万人(2023年)で、1997年の685万人から約200万人減少しており(総務省「労働力調査」)、高齢化・人手不足とそれによる労務費の増大、施工技術承継の滞りなどが課題となっている。
人手不足の背景には、少子高齢化による生産年齢人口の減少に加えて、バブル崩壊後の建設投資額減少による労働条件の悪化や、談合問題、労働災害などによる若者のイメージダウンなどがある。そのため業界では、労働環境の改善などで人員確保を図るとともに、測量や設計・施工などのIT化・自動化に取り組んでいる。
公共工事を柱とする土木工事業界は、国内市場への依存度が高い。国内需要は国土強靭化や老朽インフラ整備などから安定して発生することが見込まれるが、市場が拡大するような大型プロジェクトは限られる。
一方、海外では新興国や開発途上国において旺盛なインフラ整備需要が発生していることから、その獲得に向けて、国は2013年に「インフラシステム輸出戦略」を策定し、毎年改訂しながら推進している。2020年の「インフラシステム海外展開戦略2025」では、2025年の日本企業による海外インフラ受注額を34兆円とする目標が掲げられている。