少子高齢化が進む国内では、若年層の減少による慢性的な人手不足や、高齢者の増加による年金・医療などの社会保障費の増加、地方人口の減少による地域社会の衰退など、多くの課題が発生している。

労働市場においては人手不足の解決が重要な課題となっている。そのような中で、多様性な働き方や女性活躍を推進することは、労働力の確保だけでなく、企業の持続的成長においても不可欠と言えるだろう。

2016年に「女性活躍推進法」が施行され、政府による女性の雇用環境整備も進んでいる。この一環として、厚生労働省では、女性活躍に関する取り組み状況が優良な企業を認定する「えるぼし」認定制度を導入した。

「えるぼし」認定には、「採用」、「継続就業」、「労働時間等の働き方」、「管理職比率」、「多様なキャリアコース」の5 項目の認定基準があり、それらを満たした数に応じて3段階に分かれている。さらに2020年6月には、「えるぼし」認定を受けた事業主のうち、女性の活躍推進に関する取り組みが特に優良であるなど、一定の要件を満たした企業を認定する「プラチナえるぼし」が誕生している。

「えるぼし」認定が導入された当初（2016年5月末時点）の認定企業は74社に留まっていたたが、2024年12月末時点では3,230社へと、8年半で大幅に増加している。

そこで、帝国データバンクでは、2024年12月末時点での「えるぼし認定」企業3,230社のうち、帝国データバンクが保有する企業データベース「COSMOS2」（約 148 万社）に登録がある企業2,935社を分析。そのうち「プラチナえるぼし認定」企業67社をリストアップした。

【目次】

■分析企業の条件
１．本社所在地の傾向
２．業種別の傾向
３．企業規模別の傾向
４．損益の傾向
５．業歴別の傾向
６．まとめ

■分析企業の条件

厚生労働省が公表している2024年12月末時点の「えるぼし認定」企業3,230社のうち、帝国データバンクが保有する企業データベース「COSMOS2」（約 148万社）に登録がある企業2,935社を分析。

※所在地は本社所在地で分析