建設業においては、現場作業を中心にリモートワーク化できない業務が多く、コロナ禍による工期の遅れや受注減を余儀なくされた。
また受注減から作業従事者を削減した企業も多く、アフターコロナにおける需要復調を前に、以前から進んでいた人手不足に拍車が掛かっている。
一方で、コロナ禍による制限は、人手不足や場所依存業務の多さといった、かねてからの課題を見直す機運が高まった。
製造業では、コロナ禍による先行き不透明化により企業の設備投資が停滞したことから、リモートワークのためのデジタル投資を除き、産業用製品の需要は全般的に落ち込んだ。また、海外都市のロックダウンによるサプライチェーンの混乱も響いた。
家庭向け製品の需要も、「巣ごもり需要」による食・住・インドア娯楽関連は伸びたものの、全体として低迷した。
ただし、中国をはじめとする海外需要の早期立ち直りが後押しとなり、2021年以降の景況感は、全産業に先立って回復に向かった。