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2023年は、コロナ関連制限の解除や5月の新型コロナ感染症の感染法上「5類」分類への移行などにより、長期化したコロナ禍から脱し、社会経済活動は活発化することが期待される。しかし一方で、膠着状態が続くロシア・ウクライナ情勢のほか、3月の米国中堅銀行の経営破綻やスイスの大手金融救済に端を発した金融不安、アジアでの地政学リスクなど、不安材料も尽きない。硬軟の材料が入り乱れるマーケット環境下で、2023年のIPOはどのような動きを見せるのか。第1四半期(1-3月)の動向を見る。


2023年のIPO 動向

2023年1~3月のIPO は17社となった(図表1、2)。その中には、ロシアのウクライナ侵攻の影響から前年3月に予定していたIPO を中止した、住信SBIネット銀行(東京都港区)と、AnyMind Group(同)の2社が含まれる。両社とも一年後に無事上場を果たした形だ。

国内では新型コロナの感染の沈静化や各種のコロナ関連の制限解除にともない、社会経済活動はコロナ禍以前の水準に近づきつつある。そのため、マーケット環境は緩やかな回復傾向をみせている。

図表1.jpg

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