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2022年の国内IPO 社数は91社と、前年(2021年:125社)から減少し、全体の7割を情報通信・サービスが占める結果となった。

DXやSDGs、カーボンニュートラルなど変化が加速するなか、新しいビジネスモデルやサービスでの成長を求め、IPO を目指す企業は多い。

IPO 支援に長年携わるEY 新日本有限責任監査法人の企業成長サポートセンター 副センター長、善方正義氏に、IPO についての課題、特に今後IPO 増が期待されるスタートアップの取り組むべき課題について聞いた。

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EY 新日本有限責任監査法人 企業成長サポートセンター 副センター長 パートナー 善方 正義氏

-2022年のIPO について、特徴をお聞かせください

業種では「情報通信」と「サービス」で合わせて全体の約7割を占め、この点に大きな変化は見られませんでした。

ただし、例年全体の3~4割を占める情報通信が2022年の構成比は34%と、2020年(同39%)、2021年(同40%)よりは若干減少しています。これは、2022年の特徴のひとつといえるでしょう。

-「情報通信」が減少した背景は

情報通信はここ数年バリュエーション(企業価値評価)が高い状況が続いていましたが、2022 年はマーケット全体が良くなかったため、評価が下がりました。

そのため、未上場時に株価が高く評価され資金調達も好調だったテック企業は、新規上場時の株価が上場直前の資金調達時の株価より下がる「ダウンラウンドIPO」に陥る可能性がありました。そのためIPO を先送りする企業かあったと推測されます。

-ダウンラウンドでの上場か、延期か、判断は悩ましいところです

ダウンラウンドIPO となってもそのまま上場した会社もあります。

IPOは数年かけて準備するため、従業員のインセンティブや準備負担、加えてIPO によって得られる知名度向上や資金調達を考慮してIPO 実施を決断されたのではないでしょうか。

ファンドから資金調達していれば、ファンド関係者の了解も必要になります。そうした関係先の了解も得たうえで、ダウンラウンドでもIPO に踏み切ったということです。

-規模はいかがでしょうか

時価総額、調達額、売上規模などいくつか指標がありますが、前年と比較すると、2022年は全体的に小型化しています。

内外の社会経済情勢の影響で、マーケットのボラティリティ(変動率)が高く、環境が良くなかったため株価が低めとなり、時価総額も調達額も小型化しました。売上高規模の中央値も前年より下がっています。

以前と比べPER(株価収益率)が落ちて、期待通りの資金調達や株価がつかないとしてIPO を見送った会社が、それなりの数で発生したと推測されます。

-地域別の傾向は

地域別の内訳も、ここ数年大きな変化は見られません。東京、および東京を含めた関東圏が70%超、それに関西圏、中部圏が続くという傾向です。

-2022年4月の東証の市場再編の影響はどうご覧になりますか

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