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名目成長率 2021年度+1.0%、2022年度+2.4%、2023年度+2.5%
実質成長率 2021年度+2.4%、2022年度+2.5%、2023年度+1.9%を予測

1.景気は3カ月ぶりに改善

企業の景況感について、2022年3月のTDB 景気動向指数(景気DI)は前月比0.5ポイント増の40.4となり、3カ月ぶりに改善した(図表1)。

図表1.jpg

3月の国内景気は、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の新規感染者数の漸減といったプラス要因と、ウクライナ情勢の長期化などにともなう原材料価格の高騰といったマイナス要因が入り混じるなかで、小幅な改善となった。

プラス要因では、まん延防止等重点措置が対象地域すべてで解除され人出が徐々に活発となったほか、旺盛な自宅内消費の継続や値上げ前の駆け込み需要などが景況感を押し上げた。

マイナス要因では、原油価格の高値推移や福島県沖地震は景況感を下押しした。特に原油価格は一時1バレル=123ドルに上昇し石油製品の値上げが相次いだうえ、急激な円安の進行で輸入物価が上昇するなど、仕入単価DIは2002年5月の調査開始以降で最高の水準を記録した(図表2)。販売単価DIも同様に最高水準を更新したが、仕入単価DIとの差が拡大する傾向にあり、価格転嫁が追い付いていない状況となっている。

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