2019年のIPO社数は、前年比4社減の86社であった(TOKYO PRO Market除く)。年中の株価は米中貿易摩擦によって不安定な動きを見せ、IPO社数も前年を下回って推移した。しかし、12月に両国の交渉が第1段階の合意に達したことを好感し株価が復調。一気に22社が上場したことで、年間IPO社数は大幅減を免れた。
株価の上昇傾向を受け、2020年のIPO市場に対する期待は高まった。しかし、2019年末に中国・武漢で確認された新型コロナウイルス感染症が急速に全世界へ拡大し、人的・経済的に多大な被害をもたらしている。そのため国内景気、ひいてはIPO市場にも暗雲が垂れ込めている。
そのような中、帝国データバンクでは保有する企業情報の中からIPOの意向を持つと考えられる企業を抽出し、アンケート調査を実施した。ただし、3月中旬に行った本調査以降も新型コロナウイルスの猛威は拡大しており、調査結果は過渡期のものである点をご了承いただきたい。